岡山県内の水道水から高濃度のPFAS(ペルフルオロアルキル化合物)が検出され問題になっています。
原因として、水源ダムの上流に放置されていた活性炭が原因ではないかと疑われています。
ここで、注意が必要なのは、活性炭は冷蔵庫の脱臭剤としても使用されるように、通常有害物質を吸着するために使われることが多く、それ自体が有害とはされていないことです。
今回も、放置されている活性炭にPFASの原因物質が吸着されていて、それが水に溶けだし、水道水に混ざっていたのではないかとみられています。
活性炭自体ではなく、活性炭に吸着されている物質が原因ではないかと思います。
活性炭を使用しているということは、何らかの有害物質を吸着するために使用していたと考えられるため、有害物質の処理を規制どおりに行わず、山に放置したと考えられます。
このようなことが全国で行われているとすれば、いたるところに危険物質が存在する可能性が出てきます。
PFASと呼ばれるフッ素化合物の厄介なところは、それ自体が有害なだけでなく、自然界の中でなかなか分解されないことです。
分解されず、環境の中に残ってしまうと、そのまま食物連鎖の中で、捕食動物に蓄積されていきます。
水道水として飲まなくても、結局食べ物として人間が食べてしまう可能性が出てくるのです。
一時的に毒物を遠ざければよいのならまだしも、長期的に残存してしまうものを放置すれば、このように自然界で取り込まれ、ゆくゆくは自分達が食べてしまう可能性が出てくるのです。
放置した人間は、この辺の認識があまりないのではないかと思います。
いけないとはわかっているが、廃棄物を山に捨ててきたぐらいの認識ではないかと思います。