アメリカ(U.S.A)のバイデン大統領は、37人の死刑囚を仮釈放がない終身刑に減刑すると発表しました。
バイデン大統領は2021年から、連邦レベルでの死刑の執行を停止しています。
テロルや憎悪に基づく大量殺人を除き連邦レベルでの死刑を停止するという方針を明確に示しています。
新型コロナウィルスに対する方針を含め、WHO(世界保健機関)からの脱退の姿勢を見せていたトランプ氏に対して、加盟の継続へと方針を変更したのもバイデン氏です。
大統領選では、共和党に敗れた形になった民主党ですが、このように、バイデン氏の退任前にも、党としてや自らの政策を明確に示すことで、トランプ政権の方針変更とその結果についての責任を追及しやすくするための置き土産を忘れることはありません。
この他にも、銃に対する規制や、中絶に対する姿勢など、両政党で異なる政策があります。
この違いを明確にしておくことは、トランプ政権の失敗を明確にするための伏線として機能する可能性があるのです。
ハリス候補が負けを潔く認めたのも、このような次回の大統領選勝利への伏線ととらえることができます。
さらに今回の恩赦については、バイデン大統領自身の次男に対する恩赦が、身内への、えこ贔屓ではないというアピールにもなるわけです。
反対にトランプ氏は、バイデン氏の恩赦に対して、司法制度を捻じ曲げるものとして批判しています。
どちらも自らの政策に大義があり、正義であると信じているわけです。
勝てば官軍ですが、負けた直後に、既に次に勝つための、戦いが始まっているのです。