日本郵船が運航する自動車運搬船「ギャラクシー・リーダー」が、紅海上で、イエメン(イエメン共和国)の親イラン武装勢力フーシ派によって、拿捕されていました。

ギャラクシー・リーダーを所有する英国(U.K)の企業の役員にイスラエル(イスラエル国)人が含まれていたことが理由のようです。

外洋船の船の業界は独特で、船籍、所有、運行が、別々の国ということがあり得ます。

所有者は(オーナー)と呼ばれ、運航者は(オペレーター)と呼ばれます。

オーナー=オペレーターであることもありますが、今回のように、オーナーとオペレーターが異なることもざらにあります。

更に、これが船籍という船が所属している国と異なることがあるうえ、実際に乗っている船員の国籍もこれらと異なることがあるため、どこの船か聞いただけではわかりません。

今回、拿捕されていたギャラクシー・リーダーも、日本郵船が運航していましたが、日本人は乗っておらず、拿捕されていた船員の多くはフィリピン(フィリピン共和国)の人です。

拿捕された当時は、海賊行為と伝えていたところもありますが、通常海賊行為は船の積み荷が目的です。

今回は、政治的な意図があったようなので、ハイジャックのようにも思えます。

海の場合、シージャックという言い方がありますが、ハイジャックの「ハイ」はhighではなく、hiなので、本来は海であろうがハイジャックです。

もともと侵入者が、犯罪行為に及ぶ時に発する掛け声から来ています。

空だからハイだと思っている人が多いため、シージャックという言葉ができたのかもしれません。

今回拿捕された船は、フーシ派によって、観光船として利用されていたようなので、ハイジャックとも言いにくく、海賊行為ともいえそうです。

それが、ハマスとイスラエルとの戦争について、パレスチナ自治区ガザで停戦合意がなされたのを受け、1年2か月ぶりに乗組員が解放されたのです。

アラブの国、オマーン(オマーン国)の仲介によるようです。

オマーンは、アラブの国の中では、海外、特に西側諸国にも寛容な国なので、一肌脱いでくれたのかもしれません。