南アフリカ(南アフリカ共和国)からあまりよくないニュースです。

南アフリカにある台湾の大使館にあたる台北連絡代表処を3月末までに、南アフリカの首都プレトリアから、外部に移転するよう南アフリカ政府から求められていると台湾外交部(外務省に相当)が発表しました。

中国(中華人民共和国)からの圧力がかかっているようなのです。

南アフリカと台湾は、正式な外交関係は無く、相互に大使館にあたる窓口機関を置いているという関係です。

これに対し、中国は南アフリカと外交関係を結んでいます。

そのためか、名称も「貿易事務所」に変えろと言われているようなのです。

意外かもしれませんが、台湾は日本とも正式な外交関係はありません。

田中角栄内閣の時に、中国と日本が正式に国交を樹立した際に、国交を断絶しているのです。

ただ、台湾には親日家も多く、日本人も台湾人に悪い印象を持っておらず、台湾旅行をする日本人も多いため、国交が無いという実感が無いのです。

ただ、公式には非政府間事務関係にあるというのが正式な関係になります。

そのため、少し前に、日本の岩屋外務大臣と台湾の外交部長(外務大臣に相当)が訪問先のパラオ(パラオ共和国)で接触したことが話題になりました。

正式な国交が無い関係にある外務大臣同士が接触するというのは異例なのです。

台湾を遠ざけようとする中国に対し、関係を深めようとする日本のような国も出てくるわけです。