三菱UFJ銀行が、貸金庫のサービスを継続する方針を発表しました。
ありかなと思います。
今回の事件で、問題なのは貸金庫というサービス自体ではないからです。
今回の事件では、貸金庫サービスを運用する側の職員に問題があったわけです。
ただ、犯罪を犯しやすい状況があり、犯罪が行われても分かりにくいという点や犯罪の被害実態が分かりにくいということは言えますので、その辺の対策は必要だと思います。
このようなサービスで、職員が問題を起こす度に、すべてサービスを無くしていくのでは、ほとんどのサービスが無くなっていく可能性があるということになってしまいます。
何より、貸金庫を利用したいという顧客ニーズはあるのだと思います。
本来は、貸金庫という空間に匹敵するような、信頼できる人がいると尚よいのですが、金銭により提供されるサービスとしては、そのような体制を築くことが難しいと思います。
個人的に信頼できる人間が現れるという可能性はありますが、個人だとサービスの継続性に問題が出てきます。
結局、何らかの組織である方が現実的ということになりますが、組織として信頼にこたえられるだけの人選や教育をしても、その中から今回のように、犯罪に走ってしまう人間が出てくるということになるのではないかと思います。
歴史的にも、同じような経験から、国家や会社組織において、権力や権限の分立、分散やチェック・アンド・バランスという活動の適性を確保するシステムができてきたのだと思います。
サービスが存続できるかどうかは、サービス維持に対する国民からの信用創造に、信頼という返済ができるかどうかにかかってきそうです。