アメリカ(U.S.A)でトランプ政権が誕生し、関税障壁を設けたり、アメリカ国内の組織や人事を改変したりと、アメリカ国内でも波紋を呼んでいます。

このような問題が起きる背景にあるトランプ大統領の考え方は、非常にシンプルなのではないかと思います。

簡単に言ってしまうと、アメリカという国家を自分の思うように経営すれば上手くいくのではないかと思っているのだと思います。

しかし、トランプ氏は、自ら経営する企業も、上手く経営できているわけではありません。

そこで、

・経営が上手くいかなかったのはルールのせい→関税障壁を設けてでもアメリカ企業を勝てるようにしたい

・自分を追い込んだ司法制度を変えたい→司法人事制度の変更

・自分の政策に反対する人間を排除したい→エリートの冷遇

と、こんな感じの発想なのだと思います。

一定の独立性がある組織も含め行政関連の組織も改変しようとしています。

もともとアメリカは、行政機関の職員は、日本のように公務員試験を受けて採用された人の他に、政治任用される人が多い国です。

それを超え、トランプ大統領は、関心のある組織は残すが、関心のない組織は解体して予算を節約するという発想なのだと思います。

根拠としては、キャリア官僚を解雇できる制度への改革を目指したり、キャリア官僚になるであろう有名大学への冷遇といったことが挙げられます。

要するに、自分の政策の過ちに気づいて、それを指摘する人間は、政策実現の妨げになるので、排除したいわけです。

このような発想が、大統領が変わると行政機関も変わるといわれるアメリカで、これまでの政権を超える問題を引き起こしている原因ではないかと思います。