尖閣諸島の緊張状態が高まっています。

中国(中華人民共和国)のヘリが、日本の領空を侵犯しました。

日本政府は、中国側に正式に抗議しました。

中国政府は反対に、日本政府に、先に領空侵犯したのは、日本側だと逆に抗議をしてきました。

この経緯を説明しますと、まず日本の民間機が尖閣諸島上空を飛んだのです。

これは、移動のための飛行というよりも、尖閣諸島の実効支配を強調しようと考えた日本の民間人が、尖閣諸島の上空を飛んだものです。

これまでも、尖閣諸島に上陸しようとする人がいましたが、海上保安庁によって、今は尖閣諸島の島に近づけない状態になっています。

そのため、尖閣諸島の上空を飛行機で飛ぶという行動に出たのです。

これに対して、中国のヘリコプターが、領空侵犯したとして、スクランブルをかけたという主張です。

日本側の民間人が尖閣諸島上空を飛んだのは事実のようですので、中国の領空侵犯という主張は別にして、日本の領空だとしても、民間人が飛行すべきではありません。

日本政府の対応に任せるべきで、私人の考えで、尖閣の問題に実力行使をすべきではありません。

尖閣諸島については、日本側の実効支配が国際的にも優位な状態です。

これを中国側は、現在、実効支配の状態を、対等な状態まで持っていこうとしています。

そのような時期に、日本側の領空侵犯という口実を与えてしまうことになります。

繰り返しますが、尖閣諸島の問題については、個人的にどう考えるかは自由ですが、私人が実効支配を支持するための実力行使は絶対にすべきではありません。

領土を守りたいという考えからの行動だと思いますが、米中の関税交渉のタイミング、石破総理のフィリピン訪問、日本のパンダの返還時期とも重なり、時期としても最悪のタイミングでした。