お米の値段が上がるのが止まったと思ったら、追加放出にもかかわらず、また上昇したようです。
江藤農林水産大臣が、「米を買ったことはない」「売るほどある」などと発言したことが波紋を呼んでいます。
支援者がくれるので、買ったことがないということのようです。
ただ、これもウケ狙いで、実際には買っているようです。
本人は、宮崎では、たくさんあるということを「売るほどある」とよく言うと弁明しています。
宮崎に限らず、地方では、「売るほどある」とよく言うように思います。
庶民感覚が政策に現れればよかったのですが、裏目に出てしまったようです。
発言の意図も、自慢でも、困っていないから現状に対する危機感はないと言いたいわけでもないのだと思います。
ただ、この時期に言う冗談としては、よろしくないとしか言いようがありません。
これが、相撲部屋が、タニマチから、お米を支援してもらっているので、買わずに済んでいると言ったら、特に問題ないのだと思います。
担当大臣として発言してしまうと、マスコミに切り取られ、強調されてしまうので、立場によって発言の受け取られ方に注意しなければならないということは言えると思います。
特に芸能人からの批判が多く、コメントも厳しいものが多いように思います。
それだけ、芸能にかかわる人気商売の人達は、今世間の評価次第で、仕事が続けられる、続けられないということが決まってしまうため、発言に注意しているのに、同じように票を集めなければならない政治家として、有権者に対する発言としては、あまりにも不用意ではないかということなのだと思います。
江藤農水大臣は、政治家だった江藤隆美さんの息子さんです。
お父さんは、運輸大臣(当時) として成田闘争に対処した際、「自分も農家の息子なので、農家(空港反対派)の気持ちはよくわかる」と言っていたようですが、一世代変われば、農家の事情も分からなくなるのかもしれません。
お米が行き渡らないのは、これまでの政策の結果で、自民党が長く政権を担当してきたことを考えれば、担当大臣として責任があるともいえるし、大臣になったばっかりで、江藤大臣の責任ではないとも言えそうです。
あまり面白い冗談とはいえないにしても、物の値段が上がり、お米の値段が上がっていることの不満がぶつけられているようで、窮屈な世の中だなと感じます。
お米の値段が高いのも嫌ですが、物が言いにくい世の中も嫌なものだと思います。
デーブ・スペクターさんの「無銭米」という言葉がSNSで流れることで、表現の自由が、かろうじて保たれているのだという感じがします。