イスラエル(イスラエル国)がイラン(イラン・イスラム共和国)を攻撃しました。
イスラエルというと、ハマスをはじめ、様々なイスラム勢力と交戦してきたため、軍事大国のように思えますが、軍事力についていうと軍隊の規模はそれほど大きくありません。
では、軍事力が低いかといえば、国民が戦闘慣れしていることや、戦うということが非日常とは言えなくなっているため、他の国に比べ、国民総出での戦闘態勢が整っているということはできるかもしれません。
兵力が大きくない分、諜報機関のモサドも、重要な役割を果たしています。
今回の、イラン要人の殺害についても、モサドが時間をかけて居場所を特定していたといわれています。
モサドがうまく活動していたともいえますし、イラン側の反乱分子からの情報のリークもあったのではないかと思います。
イランに比べ、軍事力の比較で言うと、規模は小さめのイスラエルですので、イランが核兵器を持つことは、何としても阻止したいわけです。
今回の攻撃も、イランの核武装を阻止するためという側面もありますが、イスラエルが、アメリカ(U.S.A)の制止を振り切ってまでイランを攻撃した背景には、ネタニヤフ首相側の事情も関係しているのではないかといわれています。
ネタニヤフ首相には、イスラエル国内で、汚職の疑惑がかかっていて、捜査の手が迫っていました。
汚職についての捜査をかわすために、アメリカの制止を振り切ってでも、イランを攻撃したのではないかという見方があるのです。
このように、ネタニヤフ首相には、国内での汚職に対する疑惑の目や、ガザ地区攻撃に対する批判から、イスラエル国内でも支持が得られているとは言いにくい状況だったのです。
敵対するイランを攻撃したとなると、批判もされにくくなるため、動機としては十分あり得るわけです。
イスラエル国内で、ネタニヤフ首相が、「首相にふさわしいか」という質問に、ふさわしいと答えた人は30%を切っていましたが、イランへの攻撃を支持する人は、約70%ほどいるのです。
もし、捜査や批判の目をかわすために、攻撃を選んだとすれば、トランプ大統領に負けないくらい危険なリーダーといえるかもしれません。