自由民主党で総裁選が行われようとしています。

誰が総裁になったとしても、現在の石破政権と国会での議席に変わりはありません。

となると、野党とどこまで連携できるかということも、次の政権にとっては重要な課題になります。

野党との連携ということになると比較的優位なのが小泉氏ではないかと思います。

ただし、連携する野党も国会運営に有利な政党ということになるので限られてきます。

その野党の1つと思われる維新の会が憲法改正の提言を発表しました。

内容としてはかなり思い切った内容となっています。

まず、憲法第9条第2項を削除し、集団的自衛権についても全面容認するというものです。

憲法第9条第2項を削除するということは、戦力の不保持と交戦権の否認が変更されるということになるので、軍隊を持って交戦できるようになるということを意味します。

そのため、集団的自衛権の行使も認めるという立場のようです。

考え方としてはありうると思いますが、現状を大きく変更し、他の国とあまり変わらない状態になるので、アメリカ(U.S.A)からは国防上独立できる可能性は出てくるものの、戦争に巻き込まれる可能性、戦争へと進んでしまう可能性は高くなると思います。

自民党内でも護憲派の人には全く容認できないでしょう。

連立政権を組む公明党にとっても受け入れがたい内容だと思います。

個人的には、自衛隊を、軍隊として保持できるようにする内容には賛成ですが、交戦権を正面から認めるのは時期尚早ではないかと思います。

積極的に戦えない軍隊を軍隊と呼べるのかという疑問は出てきますが、自立できない国防を前提とした集団的自衛権の議論を、そのまま軍隊の保持できるように憲法を改正した後の議論に移行させることはかなり危ういと感じます。

積極的に攻めに行かないという歯止めは何らかの形で維持しないと、変化の向かう先としても、過渡的な状態としても好ましくないのではないかと思います。