円が1ドル140円を突破してしまいました。
ここまで円安が進むと、企業が値上げで対応できなくなる可能性も出てきます。
輸入でのコスト上昇分は値上げで対応するしか無いとしても、為替相場の変動ほどのスピードで値上げできない業界もあります。
円安での倒産が増え、不況になリ、更に物価も上がるという悪い循環が生まれる可能性があります。
諸外国は利上げを行っていますが、日銀は金融緩和の政策を変えず、国債の利上げも行っていません。
金利を上げれば、円は高くなる可能性がありますが、日銀の黒田総裁は否定的な見解を示しています。
実際にどうなるか予測できない部分もあります。
他に条件を考えなければ、利上げで円高という軌道修正もできそうな気がしますが、これまでの金融緩和でお札をたくさん刷ってしまっている現在、金融緩和をやめた場合にどうなるのか予測がつきません。
大丈夫だという意見を述べる人もいれば、危険だという人もいます。
実際に国債の長期金利を上げてみればわかりますが、どちらの結論になったとしても、その結論を主張している人が、過程を正しく説明できているとは限りません。
どのような要因に着目し、どのように因果関係を説明するかは、複雑な経済要因の中から、決め手となる事象に着目し、より有効な経済モデルに従って分析できたのかによるわけです。
実際の経済では、合理的に行動しない人や裏社会の経済も関わってきますので、理想状態の経済モデルで、どこまで説明できるのか、これも経済学の1つのテーマになってきそうです。
空気がなければ、羽と鉄球は同時に落下するとしても、現実には空気があるので同時には落下しないのと同じような問題が出てきます。