両親の自殺を幇助したとして、自殺幇助の罪の容疑で起訴された市川猿之助被告の初公判が、東京地方裁判所でありました。
密室での出来事なので、捜査しきれない部分もあると思いますが、同意殺人や、それ以上の罪の可能性もなかったわけではありません。
歌舞伎に何も恨みはないのですが、日本社会が歌舞伎界にとても甘いのではないかという感じがします。
例えば、市川猿之助が逮捕されたため、舞台には出演できなくなるわけですが、代役を務めたのは、セクハラを報道された市川中車(香川照之)さんです。
歌舞伎の世界ですから、2人は親戚関係にあります。
舞台で役者が出演できなくなった場合、代役で誰かが出演するのは当然のことだと思うのです。
準備ができていないのに、大変だとは思うのですが、これが高校野球の不祥事だったとしたら、他人なのに連帯責任を負わされてきたわけです。
セクハラ報道で、いつまでも活動自粛というわけにも行かないと思いますが、身内の不祥事なのに、見事に代役を務めたなどと報道されることに違和感を感じてしまうのです。
不祥事を起こした高校球児の代わりに試合に出場した選手について、不祥事により出場できない選手に代わって見事にプレーなどとは報道されないと思うのです。
2人共、有名な歌舞伎役者だからこうなるような気がします。
歌舞伎でも、いろいろな役割の人がいて成り立っているわけで、あまり名前は取り上げられることはなくても、役者以外でも音楽や舞台演出などを担当している人たちが、もっと社会的評価を受けても良いような気がします。
そのためにも、人気のある役者が必要なのかもしれませんが。