建築着工の遅れが伝えられ、予算の拡大も報道されている大阪・関西万博ですが、やっと独自パビリオン建築着工の第1号が出ました。

シンガポールです。

勢いのある国が、将来に向けての活動にも力を入れ、その余裕もあるということになるのでしょうか。

以前このブログで第1号をお伝えしたのは、タイプAの仮設建築物許可申請第1号となったチェコです。

この時点で、すでに開催に間に合わなくなるのではないかと言われていたのに、今になってやっと独自パビリオンの建築着工第1号が出るという事態になっています。

全てのパビリオンが揃う時期を考えると、開催に間に合いそうにありません。

日本国際博覧会協会によれば、パビリオン建設の施工業者が決まっている国は、1月9日時点で35カ国です。

残りの約20カ国は施工業者を探している状態です。

しかし、ここへ来て石川県で大きな地震がありました。

そちらにの復旧にも建設、建築業界の人手が必要になってきます。

もちろん万博の施工業者と石川県の住宅やビルの復旧に携わる施工業者が重なるとは限らないのですが、現場で働く人間は重なってくる可能性があります。

そうすると、限られた人間を取り合う関係にはなるので、更に遅れが出てくる可能性があります。

政府は、被害地域の住宅の借上げなどを行う予定ですが、再建築が進んでくると人手不足は更に深刻化する可能性があります。

残りの国も早く契約先を決めた方が、コストが低く済むかもしれません。

これ以上コストが上がるなら、出展を断念するという国が出てこないことを祈るばかりです。