飲食業界の人手不足が深刻です。
新型コロナウィルスの流行による行動制限も解除され、客足は戻りつつあります。
しかし、一旦離れた従業員の補充が難しくなっているのです。
営業を開始すれば日常的に離職ということもあるため常に人の補充は必要です。
時給を上げても人が集まらないのだそうです。
このような状況を打破するため、ロボットの活用などを進めている店もあります。
しかし、配膳などのロボット化や注文をタブレット化すると、便利なようで困る人も出てきています。
視覚障害者の人たちです。
以前は、お店で座って店員さんに注文すればよかったのですが、券売機やタブレット注文だと、まず注文の仕組み自体を知るすべがないのです。
注文方法がわかったとしても、内容が読み取れないのです。
ネットの記事で、そばにいる人の助けを借りて、内容を読み上げてもらい注文した人の話を読みましたが、時間を取らせるのが悪いのではじめに読み上げてくれたメニューを注文したという話を読んで、気の毒になってしまいました。
注文できても、ロボットによる配膳だとどう受け取っていいのかわからないのだそうです。
ロボットが発信するメロディーで近くに来たことはわかっても、自分の商品がどこにどういう状態で載っているのかわからないのです。
健常者であっても、新しいシステムでセットメニューなどを注文しようとすると、どう選択してよいのかわからないことがあります。
新しい試みとして新たなシステムが導入されるのは歓迎すべきことでもありますが、ユーザーフレンドリーと言えるようになるまでは相当な改善が必要になりそうです。
機械化が進むのであれば、あらゆる人が使える入力端末か、音声ガイダンスや音声注文ができるようにするなど、そこまで機械化してほしいものです。
民間企業だけが直面する問題ではないため、根本的にシステム設計の評価基準などを策定する必要があるのかもしれません。