山梨県笛吹市に釈迦堂遺跡という遺跡があります。

釈迦堂遺跡からは水煙文土器という縄文式の土器が発見されています。

水煙文土器は曲線の文様や、渦のような形の取っ手が特徴の土器です。

その水煙文土器をイメージしたパフェを、釈迦堂遺跡博物館、地元の高校の生徒さん、地元のカフェが共同して作りました。

企画書は高校生がまとめたものです。

できたパフェは水煙文土器の特徴を活かしたもので、なかなかの出来栄えだと思います。

水煙文土器のイメージでパフェを思いつくのは高校生らしい感じがしますが、土器に関連する商品として、特に山梨では、とても良いのではないかと思います。

形を似せて作ってあるのはもちろんですが、パフェにはフルーツを使います。

山梨県はフルーツの産地です。

ちゃんと地元の食材を生かした商品なのです。

地産地消と似た言葉に、身土不二というものがあります。

本来の意味とは少しずれますが、使われている漢字の「土」から果物も採れるし、土器もできているのです。

土器というと、儀式や呪術などに用いられたものもあると思います。

その一方で、生活道具として用いられたものもあると思います。

水煙文土器は作りが凝っているので、単なる生活道具というより高級なものであったかもしれません。

今となっては出土場所や出土数から推測するしかありませんが、中にはパフェを作るノリで、作られた土器もあったかもしれません。

土器とパフェ、その精神は、2つのものから受ける印象ほど異なるものではないのかもしれません。