台湾情勢が緊迫感を増しているように思います。
中国(中華人民共和国)が、軍事演習で台湾を包囲する訓練を行いました。
中国は、絶対に台湾の独立を認めないという意志の表れともいえます。
ただ、この行動は、軍事演習を強化しているというより、ほぼ脅迫に近いものと捉えざるをえません。
台湾は大きな島といえますが、これを取り囲む形で軍事演習を行ったのです。
これまでも同様の軍事演習がありましたが、今回はさらに距離を詰めています。
ここまでくると、いつでもなだれ込めると言っているのと一緒です。
中国からすれば台湾は自国の領土だから、自国の領海や領空で軍事演習をしただけだと言いたいのかもしれません。
ただ、国としての主要な体制を整え、一定期間存続し続けている台湾の主権を簡単に否定することはできないと思います。
外交問題にもなりうるデリケートな問題ですので、軽々しくコメントはしにくいですが、大国が、特定の集団を武力により威嚇するということ自体、許してはいけないことだと思います。
中国としては台湾問題はあくまで外交問題ではなく、内政の問題なので、他国からの干渉は受けないという立場なのだと思います。
台湾はこれに反発し独立を主張します。
頼清徳氏が、台湾の(建国)記念日にあたる双十節で、中国に台湾を代表する権利はないと演説しました。
この頼政権に対する威嚇が今回の軍事演習です。
数々の王朝が交代してきた中国で、中国共産党にとって、国が1つというのは譲れないアイデンティティーになっているのかもしれません。