博物館を取材した記事を読みました。

博物館や資料館などの施設で展示内容にジェンダーバイアスがかかる傾向があるという記事です。

何が男らしく、何が女らしいかは議論のある所だと思いますが、要するに男性に関するものはより男のイメージに沿って、女性に関するものはより女のイメージに沿った展示内容になる傾向があるということです。

現代よりももっと昔なら、社会自体がジェンダーバイアスに溢れていたような気もしますので、展示内容とそれ程ずれていない可能性もあります。

ただ、ステレオタイプのイメージを植え付けるだけなら、博物館や資料館の存在意義も低下してしまうかもしれません。

相当昔まで遡れば、平塚らいてう曰く、「元始、女性は太陽であった」そうなので、かえって女性の方が、社会的な地位が高かった可能性もあります。

ただ、平安時代ぐらいであれば、漢字を男手、ひらがなを女手と言っていたようなので、すでに男尊女卑的な傾向はあったのだと思います。

文字で残る歴史資料自体、一部の貴族階級の人間にしかかかわることができなかったのだと思いますが、その時代のいわゆる平民といわれる人達がどのような関係で、日常生活を送っていたのかにも興味がわきます。

そのような生活実態が伝わるような展示が、増えればいいなと思います。

展示内容となる昔に存在したジェンダーバイアスがかかっていたのなら、それが伝わる展示内容とすべきだし、昔の状況がよくわからなかったり、必ずしもジェンダーバイアスがかかっていなかったのなら、あえて今ジェンダーバイアスがかかった内容にすべきではないのだと思います。

仮に展示内容が、時代を映すジェンダーバイアスなら、それはあえて平等感を出す問題ではないのかなと思います。