トランプ氏が次期大統領になることが決まり、次のアメリカ(U.S.A)政府の方針がおぼろげながら見えてきています。
まず、トランプ氏は、もともとビジネスマンですから、経済重視の政策というということが言えそうです。
ただ、ビジネスにとって良い条件を整えることが、アメリカの財政にとって良いこととは限りません。
そのため、国内経済に都合の良い政策を実施しているつもりでも、アメリカの財政が悪化する可能性はあります。
財政面だけでなく、経済重視の政策は、これと一見相反する問題にもマイナスに働く可能性があります。
環境問題です。
地球温暖化を防止するパリ協定に反し、トランプ大統領は、化石燃料の活用という方針を鮮明にしてきています。
ただし、トランプ氏が推し進めようとしているエネルギー政策は、シェールオイルを含めてのことですので、同じ共和党だったジョージ・ブッシュを支持したテキサス州の石油ビジネス関係者やネオコンの人達とは利害が一致しないかもしれません。
このような点でも、トランプ氏は分断を生んでしまっています。
古き良きアメリカの再来を目指すかのようなトランプ氏ですが、その斜め上を行ってくれそうなのが、イーロン・マスク氏です。
本来なら政治にかかわらなかったはずの人間が、トランプ氏の応援をきっかけに政治にかかわるとどうなるのかには興味がわきます。
だだし、大統領首席補佐官となるスーザン・ワイルズ氏の存在がありますので、やりたいことが自由にできるような政策を実施するといっても限度があるかもしれません。
トランプ政権に危険信号がともるとすれば、それは政権の支持率ではなく、スーザン・ワイルズ氏がトンランプ新大統領と協働できなくなる時かもしれません。