貸金庫から顧客の金品を盗んだといわれていた三菱UFJ銀行の元行員が逮捕されました。

言い方を換えると、これまで逮捕されていなかったということになります。

警察や司法も銀行には甘いといわれます。

確かに、そのような側面はあると思いますが、今回はそれだけではなさそうです。

貸金庫という特殊なサービスでは、何を預けていたか、預けた本人しかわからないということがあるからです。

今回は、容疑者が貸金庫から盗み出した金塊を質入れし、その金塊が質屋に残っていたために、シリアルナンバーから貸金庫に預け入れられたものであることが確認できたため、逮捕に至ったようです。

つまり、本人が自供していても、被害や犯行が特定できなければ逮捕しようがないのです。

やっと立件できそうな犯行が特定できたということです。

被害額は20億円前後ではないかとみられていて、かなりの額になります。

ただ銀行業界としては、それに匹敵する程の信用の失墜ではないかと思います。

犯行動機としては、FXやギャンブルの損失などを埋め合わせようとしたようです。

名前すら出ていなかった時は、全くそのようなことをしそうにない人という周りの評判が流されていましたが、実際には、まったく金融業界に向かない気質の人のようです。

初めに現金に手を付け、人事異動で、他の支店に移る前に、現金の埋め合わせをするために金塊に手を出したようです。

自分と同じことをしていると、焦っている他行の行員がいないことを祈りたいと思います。