2008年に、北海道の札幌市南区小金湯で、クジラの化石が発見されていました。

札幌市博物館活動センターなどの研究チームによる調査の結果、新種のクジラの骨の化石であることがわかりました。

この発見には偶然が重なっています。

まず、発見者は、ラグビーの試合に向かう途中に、紅葉の写真を撮ろうと車を止め河原を歩いていたのだそうです。

車に乗っていたのに、紅葉の写真を撮ろうと、現場の河原を歩くという偶然が1つ目です。

すると足元の岩盤に、棒状のものが浮き出ているのに気付いたそうです。

発見者は、医師だったので、それが骨だと気づいたのです。

これが、偶然の2つ目です。

おそらく他の職業の人だと気づかなかったのではないかと思います。

医学生の頃に、骨学実習のスケッチをしたことがあったため、骨だとわかったようです。

ただ、骨に詳しければ、気づけるというものでもない気がします。

クジラの場合、サイズが大きいので、人間の骨に見慣れていても、骨なわけがないと思っても不思議ではないからです。

発見者は、ラグビーの試合が終わった後、石を採取し、札幌市博物館活動センターに持ち込みました。

発見者は、恐竜の化石だと思っていたようですが、研究チームが4年にわたり発掘を行い、骨を取り出すクリーニングに10年かかり、トータルで17年かかって、やっとセミクジラ科の新種の化石であることが分かったのです。

発見者が、紅葉の写真を撮ろうと、河原を歩かなかったら、あるいは、歩いていたのが医師でなかったら、おそらく現場の岩盤を見て、骨であることに気づける人はあまり多くないのではないかと思います。

発見された新種のクジラは、「サッポロクジラ」と和名が命名されました。

クジラは、淡水魚ではありませんので(そもそも魚ではありませんが)、海の底だった時代があるということになります。

北海道の歴史に詳しくないので、調べたところ、縄文時代に海水面が上昇した時期があり、北海道の一部の地域は海の底だった時代があるようです。

化石がいつの時代のものなのかの情報がないため、あるいは、それよりももっと前の時代のものかもしれません。