石破首相が、退陣することを表明しました。
就任直後に、裏金問題があり、衆議院を解散し、新内閣の人事では、解消されたはずの派閥に配慮した人事を行わざるを得ない状態でした。
そのためもあってか、選挙の責任論が党内で持ち上がる中、閣僚の中からも、職を辞してでも総裁選の前倒しに賛成するという人が出てきてしまう状態でした。
党を1つにまとめる有力者がいないということもできますし、各方面に配慮しなければ、政権が立ち行かない状態だったともいえます。
選挙での責任論が浮上しても、内閣総理大臣には、天下の宝刀といわれる衆議院の解散という手段がありますが、権限自体は内閣に属するものであるため、閣議決定が必要になります。
衆議院を解散しようにも、閣議決定自体ができない状態なのだと思います。
報道にもあるように万策尽きて、辞任する外ないという状態になってしまったようです。
世論調査では国民のかなりの割合が、石破首相は辞任しなくてよいという意見のようですが、次期総裁の座を狙って、各候補者とその支援者はウキウキな感じです。
今手を打たないと党が危ないといいながら、民意とは異なるところで、権力争いが始まっています。
どこからか「そういうとこだよ」という声が聞こえてきそうです。
自民党に近い野党は、自ら攻撃しなくても自民党が勝手に壊れていく状態、自民党と、かけ離れた野党は、その野党自体が勝手に壊れていく状態という、自民党が強くないのに、野党の存在意義も薄れていくという状況です。
分断というより分散といった方がよい、政治状況ではないかと思います。