赤とんぼのアキアカネが、全国的に減っているのだそうです。
確かに、昔は、東京でも普通に飛んでいましたが、最近あまり見ない気がします。
見かけたとしても、昔に比べれば数はずっと少ないと思います。
トンボは、水辺に卵を産むので、水田が減っていることも原因の1つだと思います。
ということは、お米の高騰の原因と重なってくると考えてもよいのかもしれません。
昨年、米価が突然上がりましたが、本来自然の変化に敏感なら、トンボの数が減っていることから→田んぼの減少→米の作付面積の減少→お米の値段が上がることに気付ける可能性はあったのかもしれません。
現代の私たちは、それ程自然の変化に関心がなくなってきているのかもしれません。
水田が少なくなっていることに加え、トンボには有害になってしまうネオコチノイド系の農薬の使用が増えていることも、トンボの減少に拍車をかけているのだと思います。
数で言うと、30年前の100分の1から1000分の1ぐらいの個体数になっているそうです。
それだけ、ここ30年の環境の変化が大きいということになります。
古来より日本は秋津洲(あきつしま)とトンボとかかわりの深い表現で呼ばれてきました。
更に、トンボは前にしか進まないため、後ろに下がることがなく「勝ち虫」と呼ばれ、縁起の良い昆虫とされてきました。
日本を代表する昆虫が減っていることは、カエルが減り、蛇が減るということにつながっていくと思います。
ひょっとすると、回り回って、今熊が街中に出没しているのも、生態系のうえで関連があるのかもしれません。
文化レベルではなく、自然環境のレベルで、日本が変わってきてしまっていることに、もう少し危機感を持った方がよいのかもしれません。