今年4月に、中国(中華人民共和国)の有人宇宙船「神船20号」が、打ち上げられ、宇宙ステーション「天宮」とのドッキングに成功していました。
3人の乗組員は、任務を終え、地球に帰還しようとしていましたが、デブリと呼ばれる宇宙ゴミが神船20号に衝突し、帰還用カプセルに亀裂が入ったと連絡してきて、地球への帰還が延期されていました。
3人の乗組員は、交代要員が乘ってきた「神船21号」に乗り込み、地球への帰還の途に着きました。
今回、3人の乗組員が、11月14日に、内モンゴル自治区にある東風着陸場に帰還したことがわかりました。
日中関係が、悪化していたとしても、無事帰還できたことを喜びたいと思います。
現在、高市首相が、台湾有事が、存立危機事態にあたりうるという発言をしたことにより、中国が反発し、日中関係が悪化しています。
中国政府からは、日本への渡航自粛の指示も出ているようです。
これに、中国の国民からも、隣の国なのだから仲良くしてほしいと戸惑いの声も出ています。
旅行しようと思ったら、危険な国でもないのに、自粛しろと言われれば戸惑うのも無理もありません。
政治家の主義主張で、そのような考えを持っていない国民どおしが、巻き込まれるのは避けたいものです。
宇宙開発が進むなか、これまで出ている宇宙ゴミの量も相当な量で、ものすごい勢いで地球の周りをまわっているそうです。
そのため、中国の宇宙船に限らず、宇宙へ出れば、今回のような衝突事故が起きても不思議ではない状態です。
台湾問題で対立するよりも、宇宙ゴミの問題で協力する方が、重要ではないかと思います。
ただし、宇宙開発は、軍事転用につながっていく問題でもあるので、相手国の矛先が、自国へ向けられるのなら話は別です。
純粋な宇宙開発として、宇宙ゴミの問題は、日常のごみ焼却や、核廃棄物の処理の問題と引けを取らないぐらい差し迫った問題になっています。

