アメリカ(U.S.A)が、ベネズエラ(ベネズエラ・ボリバル共和国)を出港した石油タンカーを拿捕しました。
ベネズエラのマドゥロ政権は、反米左派といわれていて、アメリカと対立しています。
最近でも、ノーベル平和賞を受賞したベネズエラの反体制派指導者マリア・コリナ・マチャドも支援者の協力によりベネズエラを脱出し、ノーベル賞の授賞式に数時間遅れで、翌日到着しています。
その際、マチャド氏は、そう遠くないうちに、この賞をベネズエラに持ち帰ると発言しています。
マチャド氏の脱出にアメリカが関与していたかどうかは今のところわかりませんが、アメリカが支援体制になっていると考えて問題ないと思います。
このところ、アメリカは、ベネズエラからの麻薬密輸船を攻撃し、破壊するという強硬策に出ています。
トランプ政権は、このような麻薬密輸対策を口実にベネズエラへの圧力を強めているのです。
ただ、密輸船とはいえ、いきなり船を攻撃して沈めてしまうので、このような攻撃をきっかけに、アメリカ国防長官と対立していた南方軍の司令官が辞任しています。
それでも、トランプ大統領は手を緩めず、今回石油タンカーを拿捕したのです。
日本も無関係ではありません。
この石油を中国(中華人民共和国)が買っているという話があるのです。
中国経済は現在下降気味ですが、建軍100年となる2027年ぐらいまでは石油需要が見込まれています。
今回のような拿捕が続くと、ベネズエラだけでなく中国への影響も出てくることになります。
日中間の緊張関係が高まっている時期に、アメリカの利権争いが日本への思わぬ援軍になるかもしれません。

