高齢化社会を迎え、医療費の負担増が社会問題になっています。

そのため、医師の処方箋が必要な医療用医薬品の一部について、患者が追加負担するという案が検討されています。

負担が増えることにより、薬を使う人が減り、病気が悪化して医療費の負担が増えては元も子もありません。

そのため、追加負担が検討されているのはOTC類似薬です。

OTCとは、ドラッグストアや薬局で、医師の処方箋なしに買える薬を意味します。

Over The Counterの略で、カウンター越しに販売されている薬ということです。

元々市販薬と成分が似ている薬なら、医師が処方する場合でも追加負担してもらっても問題ないだろうという判断なのだと思います。

医療費削減のためのアイデアとしては悪くないと思います。

患者の負担が増えるのは好ましくありませんが、医療費が国の財政を圧迫していくことは目に見えていますから、今のうちに対策をとる必要はあります。

懸念されるのは、負担が増えるために薬を使えなくなる人が出てくることですが、医師の処方によるため、どのみち高額の薬でなければ、使わざるを得ないと思います。

更にデメリットだけでなく、最近、若い人のオーバードーズが問題になっています。

中には、詐病により医師から処方箋を手に入れる人間もいると思いますし、市販薬に近い成分なら、負担が少ないから安易に使うという傾向が減るかもしれません。

ですから、追加負担により、医療費の削減だけでなく、安易に薬に頼ることが減り、むしろ健康になる人も出てくるのではという期待もできます。

検討の対象となっている薬の成分が77あることが公表され、その中には使う人が多いと思われる鎮痛薬や抗アレルギー薬も含まれているので、慢性的な症状に悩まされている人は、負担の軽減措置などがあってもよいのではないかと思います。

体質により、薬による症状の軽減が長期にわたって必要な人ほど高負担になってしまうからです。

制度につての薬や成分の選別はこれからも必要になってくるかもしれませんが、医療費削減の手の付け所としては悪くないと思います。