以前書いた記事「外国人観光客に対する懸念の実態」の中で懸念の主な原因となっているものに言語の壁がありました。

通訳や自動翻訳機の導入を増やすべきということを書きましたが自治体での行政手続きの場合専門用語が多いため言葉の壁は更に高くなります。

外国人観光客というよりも主に中長期滞在者を念頭に置いたものになりますが翻訳アプリの導入が進んでいます。

通常の自動翻訳機ではまだ自治体での専門用語には対応しきれないため自治体向けに開発された専用アプリを導入する自治体が増えてきているのです。

大阪府枚方市では行政手続きで出てくる専門用語にも対応した翻訳アプリの導入を決めています。

同じアプリを滋賀県大津市でも導入することになりました。

試験的に戸籍住民課と保険年金課で2020年月末まで導入し、職員の意見を踏まえた上で2020年6月頃に本格導入する予定です。

アプリの内容としては8つの言語に対応し「住民登録」といった行政手続き独特の専門用語にも対応しているそうです。

アプリがインストールされているタブレットに話しかけると音声で翻訳されるほか文字でも表示されるようになっています。

在留資格を持っている外国人は日本語が上手な人も多いですが中には上手ではない人もいます。

家族の事情などで滞在している人もいるからです。

更に来年増えることが予想される観光客はもっと日本語ができない人も多いためこのアプリの導入が増えれば様々な行政サービスを提供できるのではないかと思います。

今後このようなアプリの導入が進んだ場合に気になることがあります。

在留資格の審査時に一定の日本語能力が要求されることがありますがその審査基準が下がるのかという疑問です。

翻訳アプリの普及などにより言葉の問題が少なくなった場合要求される日本語能力の水準は今より低くても構わないような気がしますが審査が緩くなって行くのかどうかは気になるところです。