事案の解決に必要な条文を探し解釈する力を身につけることが目標の一つであることを書きました。
では、条文を解釈するとはどういうことでしょうか?
条文を解釈するというのは、条文の中にある言葉の中で意味が曖昧なものについて意味内容を明らかにすることです。
条文の中の言葉の意味がはっきりすれば、ある事実にその条文が適用されるのかされないのかがはっきりします。

こういう地味な作業が条文の解釈です。

注意しなければならないのは、条文の解釈は条文を細かく細かく見て、訓詁学的な重箱の隅をつつくような勉強に思えることがありますが、ある条文の解釈と別の条文の解釈がつながっていることがあり、こういう場合に矛盾しない考え方を打ち出すことがプロの仕事として求められるわけです。
ただ、この場合のプロは主に学者の先生です。
実務家はある事案に基づく法の解釈がメインになりますので、目の前の事案と関係ない法理論に付き合っている場合でないことが多いのです。

ただ学者の先生が考える法理論も実務家の仕事での実務感覚も全く別物ではなく、同じ法律に基づくものなので両方がクロスオーバーしてくるところに面白みを感じられるかどうかが法律を仕事にする人とそうでない人の分かれ目と言っていいのではないでしょうか。