4月から新しい在留資格ができてこのブログの記事でも何度か取り上げました。

新しい在留資格だけでなくそれ以外の外国人の入国要件にも変化が起きています。

行政書士が書くネット上の文章でよく書かれるのですが、一般には在留資格をビザと呼びますが本来は査証をビザと呼びます。

査証は旅券が有効であることやその人を入国させても問題がないということを在外公館が事前に検査したことを証するものです。

入国するための要件ですが入国許可そのものではありません。

この査証の発給の基準が変化してきています。

主に発給基準を緩和したいのが外務省や観光庁です。

外務省は外交手段の1つとして様々な国へ査証を発給したいのです。

観光庁は文字どおり観光客を増やして日本にお金を落としてもらいたいのです。

これに対し法務省や警察庁は慎重な立場です。

法務省は査証発給業務の負担や入国後の管理業務の負担を減らしたいのです。

警察庁は治安の悪化を心配しています。

どのように査証の発給に変化があるかといえばこれまでよりも便利な査証を発給したり発給要件を緩和したりしています。

例えばコロンビアやカタールに対しては一度発給されると有効期間内は何度も出入国できる数次ビザ(査証)が発給されるようになっています。

中国やインドに対してはこれまで数次ビザ(査証)が発給されてきましたが発給のための申請書類が簡素化されています。

オリンピック時に観光客を呼び込むだけでなく一度日本に来てもらい次に日本に来てもらいやすくしようという意図が読み取れます。

困っているのは在外公館で査証の発給業務の負担が増え人手が不足しているようです。

人手不足解消のための在留資格の変更とも相まって業務負担が増えています。

人手不足解消のために人手が不足するという皮肉な事態となっています。