人手不足の深刻な業界に建設業界があります。

人手不足の一つの結果として高齢化という問題が起こっています。

特に技能労働者の高齢化が深刻です。

国土交通省によると技能労働者のうち65歳以上が51万人となっています。

ホワイトカラーと呼ばれる仕事では団塊世代の退職が始まっていますが建設業界ではまだ本格化はしていません。

5年後は一挙に退職者が増えるのではないかと言われています。

そのためゼネコン各社も対策に乗り出しています。

定年の延長はもちろんですが賃金の見直しなど労働条件や労働環境の見直しも進んでいます。

技能者の登録制度も運用され始めていますがこれは会社自体がどのような工事を行えるかという判断をするためだけではありません。

これまで特定の会社で何か技能を身に付けた人がやめても違う人が入ってくるというのに近い発想でした。

今では建設業界全体に関わる問題となっているためキャリアアップシステムを整備し技能を高めるだけでなく技能承継のための情報を集約し始めてもいるのです。

技能工と呼ばれる技能労働者の高齢化が進み若い世代の労働者が減るだけでなく経験を積んだ労働者が減るため何とか技能を継承していかなくてはならないのです。

労働者の数だけの問題でなく技能継承しにくくなるのが5年後と考えても差し支えない状態になっています。

新しく人手が確保できても知識や経験を教える人がいなくてはこれまでと同じというわけにはいかないのです。