著作権法改正についてはこのブログでも記事を書いたのですが漫画家さんの側からも改正案について危惧する意見が出てきています。
今回の著作権法改正案は無断でアップロードされた著作物をダウンロードすることも違法とするものです。
著作権を有する側からは歓迎されるかと思いきやそうではない意見が出てきているのです。
漫画家さんの団体、日本漫画家協会の理事長里中満智子さんが改正案のままでは悪意のない一般の利用者も法を犯すことになりかねないという発言をしています。
漫画家を守るための改正でもあるのですが一般の読者に当たる人たちまで不自由を感じるような改正であれば不本意だという趣旨の発言をしているのです。
たしかに今のまま違法なダウンロードを許していたら著作者の権利が守られません。
しかし違法にアップされたものをダウンロードすることも違法となるとせっかくネット社会で便利になっているのに利用者が法を犯していることになりかねません。
日本の漫画の質が高いのは日本の漫画家がそれだけ優秀だからというのは多くの人が感じているのではないでしょうか。
今回の改正案に対する発言を見ても通常既得権益や利益団体として機能するはずの漫画家協会側からこのような意見が出てくるのは単純に利益のみを考えていないからということになります。
読者あっての漫画家であるし、読者に楽しんでもらうために描いているのだということがよくわかります。
後はこれに立法関係者がどれだけプロとして答えられるのかが試されることになります。
著作物の流通性は確保しつつ権利は守れる制度を考えるというのはというのはプロであっても難題です。
制度次第では創作活動を阻害する悪法となってしまう可能性もあります。
著作権法改正案に対する漫画家の矜持
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