大分県にある外国人受け入れ団体が近く破産申請をする予定です。
外国人実習生を受け入れる団体ですが、破産開始決定がなされれば外国人受け入れ団体としては全国で初の破産となります。
事業内容はベトナムやインドネシアからの外国人実習生に介護の仕事を紹介するというものでした。
介護職での在留資格が解禁された2017年に九州介護支援事業協同組合としてスタートし、慢性的な介護業界での人手不足を解消するために外国人実習生を受け入れ、監理費を得るという事業を行っていました。
ただ介護事業者の場合一事業所で大量募集ということは少ないため収益を上げることが難しかったようです。
外国人実習生の受け入れにはブローカーなどが絡むこともあるためトラブルがつきものですが、この事業者の場合も予定していた外国人が入国しないなどのトラブルにも巻き込まれていたようです。
業務が軌道に乗り始め、まとめて外国人を入国させようとしていた矢先にコロナにより外国人の渡航が制限され、入国できなくなったのが決定打となってしまいました。
これからは外国人受け入れ団体も破綻状態となったときには既に入国している外国人実習生の監理が宙ぶらりんとならないように引き継ぐ体制も確保して置かなければならないと思います。
破産自体は犯罪でも何でもありません。
ただ金銭的に他者に迷惑をけることがあるため望ましいことでもありません。
経営にやましいことがなければ、堂々と再起を図ってもらいたいと思います。
コロナという緊急事態ですからどのような業界でも経営難になることが予想されます。
いよいよ経営の継続が難しいとなれば影響が大きくならないうちに法的な整理に入るというのも一つの手段です。
当事者として巻き込まれれば大変ではありますが、このようなご時世ですとやむを得ないということに共感する人も多いのではないでしょうか。