福島原発の放射能汚染水はアルプスという放射能除去装置で処理したあとタンクに貯蔵されています。

この処理水をどうするかで揉めています。

アルプスで処理された水はトリチウム以外の放射性物質はほとんど除去されると言われていますが実際のところは怪しいです。

トリチウムは元々除去できない装置なのですが、除去できると言われている放射性物質も残存しているのではないかということが言われています。

今のところ基準値以下に薄めて海に流すという方法が最も有力です。

これには全国漁業組合連合会が反対しています。

危険性がまったくないわけではないことはもちろんですが風評被害などで魚が売れなくなってしまう可能生もあるからです。

風評といえば魚だけでなく農産物などはかなり影響が出ていると思います。

夏に長雨が続き、きゅうりなどが高かった時期、少し安く出ているなと思うと福島県産だったりしました。

風評被害を防ぐために無理に買おうなどというつもりはありません。

まずは安全面の確認が必要です。

科学的に安全が確かめられるのなら恐れることはありませんが、安全でないなら無理に食べるべきではないのです。

風評被害を煽るつもりはありませんが残念ながら山菜やキノコなどから基準値を超える放射能が検出されています。

自然に自生しているもので商品作物ではありませんが決して安全とも言い切れないのです。

ただ農産物を食べないという選択をしたとしても福島やその近県で農作物を作っている人が食べていけなくなっても仕方ないというつもりもありません。

もし安全でないならその責任は原発の存在を認めた国にありますし、電力会社にもあります。

更に電力会社だけでなく安価な電力で利益を上げた企業側にも責任があります。

安価な電力を求めたり原発産業で利益を上げながら事故が起こると単なる被害者であるかのうように国や電力会社だけを叩くのもタチが悪いと思うのです。

原子力による安価な電力によって利益が上がったのであれば福島を中心とする農作物の生産者への補償にその利益を使うのは当然の責任のように思えます。

福島原発のような事故が起こる可能性があることもあって原子力発電のコストは決して安くはないということが言われています。

そして今ぐらいのコストであれば自然エネルギーを基にした発電でもまかなえるのではないかということも言われています。

つまり原子力は経済原理から必要とされているというよりも政治的な理由で存在していると言った方が良いのです。