最近気になっている問題について共通するものを感じるので書いてみたいと思います。
1つは最近記事にしている外国人の在留に関する入国管理庁の問題です。
もう1つは児童虐待についての児童相談所の問題です。
入管の問題の1つは在留資格に関する審査などでは最終的には法務大臣に裁量があるため基準が不明確なまま許可になったり不許可になったりします。
更に入管施設に収容されるされないといった問題や収容されてからの取り扱い、送還されるされないといった問題など、こちらも基準が不明確です。
入管施設内での取り扱いに関しては人権侵害を伴う強制処分とも評価できる行為がなされることがあるため裁量の問題で片付けて良いか疑問です。
実際に職員の対応がまずい場合は処分されても仕方ありませんが、仕事を任される方も基準が不明確なまま、自分の判断が恣意的だと批判されても困ると思います。
児童虐待の問題についても似たような問題があります。
児童虐待が疑われる場合、児童相談所の職員が介入して虐待を防がなかったと世間の批判にさらされることがあります。
確かに児童相談所の職員が介入したとしても、児童の家族への人権侵害となりかねないだけに他に介入する人間を探しにくい問題です。
ただ一方で間違い、勘違いだと人権侵害だとして児童の家族から訴えられることになりかねません。
法的手続きならまだしも、その場で暴力沙汰などのトラブルに巻き込まれる職員もいます。
入管の職員の問題にせよ、児童相談所の職員の問題にせよ上手く行って当たり前、判断が悪かったとなれば後から徹底的に叩くというのでは仕事に消極的になっても無理がない気がします。
結局行政の職員に人権侵害を伴う権限の行使の判断とその判断に基づく対応を上手く行えということに無理があるのだと思います。
判断機関と執行機関を分けることが重要だと思います。
警察活動では人権侵害となりかねない捜査を行う場合は令状主義に基づき司法機関が権限行使に関する判断をする機会が与えられます。
同じように入国管理庁や児童相談所の職員が人権侵害を伴う活動を行う場合は、判断は司法機関か、それに類する機関を新たに設置して判断させ、その判断に基づき入管や児相の職員が対応するという形に改めないと現状は変わらないように思います。
そのためには司法機関に人権侵害を伴う処分への判断を行う部署を設けるか、裁判所とは別に新たにそのような判断をする専門機関を設置するように制度と法律を改正するべきなのだと思います。
もちろん人権侵害を伴わない裁量への判断も基準を法定化し、覊束裁量だということがわかりやすい手続きに改めることも重要だと思います。
職員叩きではなく叩き台を
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