生活に困窮した外国人を対象とした医療相談会が11月3日、千代田区のカトリック麹町聖イグナチオ教会で行われました。

正規滞在の外国人は医療保険に加入できますが、不法滞在となっている外国人は健康保険にも加入できないため医療機関の受診を敬遠し、健康を悪化させてしまうことがあります。

貧困層や外国人支援を行っている利用関係者や生活支援をしているボランティアなどに「がんばってください」などと言っている場合ではありません。

本来、国レベルで対処すべき問題ですが、そのような対策が行き届いていないために、このような支援をしている人たちにしわ寄せが行っていると見ることもできます。

勿論、不法滞在となっていても手厚い保護が受けられるのなら、不法滞在を助長してしまうという側面はあります。

そこで支援の現場からは、不法滞在者であっても、病気など医療を受けなければならない状態になったら、特別在留許可を出して保険や生活保護を利用できる仕組みに改善してほしいという要望も出ています。

不法滞在時に病気になった場合の医療費の負担を個人負担にしてみても払いきれないのは目に見えていますし、かと言って支援者や医療関係者の負担にしてしまうのも筋違な気がします。

一度は在留資格が出ているので、許可をを出した側にも一定の負担をしてもらう仕組みにしないことには、どこかにしわ寄せが行ってしまいます。

このような問題を減らしたくて起こってしまうのか、苦し紛れの不法滞在者への非人道的な取り扱いが、かえって事態を人権問題化させコストを増やしてしまっているように思えてなりません。