男子テニス世界ランク1位のジョコビッチ選手が、全豪オープンに参加するため訪れたオーストラリアで入国を拒否され問題になっています。

ジョコビッチ選手がワクチン接種を受けていないため、入国が拒否されたのです。

しかしジョコビッチ選手はワクチン接種の免除がオーストラリア政府から認められていたとして、オーストラリア政府が入国を拒否したことに対して司法手続きを行いました。

これが裁判所で認められ入国が認められることになりました。

これに対しオーストラリア政府は再び査証(ビザ)を取り消すという措置に出ました。

これを不服としてジョコビッチ選手は取り消しの撤回を求めて異議申し立てを行いました。

認められれば入国し全豪オープン参加となると思いますし、認められなければ出国せざるを得ないでしょう。

まず、今回の件で確認しておきたいのは、ジョコビッチ選手が有名選手だからといってワクチン接種を受けずに、いきなりオーストラリアに入国しようとしたわけではないということです。

ジョコビッチ選手側は昨年の年末に査証(ビザ)は取得しており、ワクチン接種の免除についてもオーストラリア側の了解を得ていました。

ただ在留資格がテニスの試合のためですから、一時活動するためのものであり、確定的なものではないため、状況が変化した今年に入ってオーストラリア政府は一旦はワクチン接種の免除を認めたものの、現在はそのまま入国させるわけには行かないという判断をしたのです。

ですから両者の言い分が無理もない、典型的な法律問題なわけです。

ジョコビッチ選手の言い分が通らなくても、ラブゲームというよりはデュースな事案なのです。

それとジョコビッチ選手がワクチンを摂取しないのは典型的なワクチン反対論者だからというわけではなく、若い頃からアレルギーの問題に悩まされていて、今回のワクチンとウィルス変異の関係からくる抗体の有効性の問題や副反応のリスクなど総合的に考慮して接種を受けていないということです。

都市伝説や迷信の類に熱心というより、現代医学にも懐疑的になるぐらい健康に気を遣っていて、そのうえで自らの体質を考えワクチン接種を受けないという選択をしているのです。