山口県警が全国で初めて100歳の容疑者を書類送検しました。

といっても本人は捕まっていません。

どういうことかというと指名手配されている容疑者が、100歳になったので死亡していると推定し書類送検したのです。

なぜ、全国で初めてかというと、これまでは公訴時効があったため、容疑者が100歳になる前に公訴時効が完成するのが普通だったわけです。

公訴時効は証拠が散逸してしまう可能性があることや一定期間逃亡したり隠れることで、それなりに制裁を受けたのと同じような状態に追い込まれるなど、いくつかの理由から、一定期間公訴提起されなければ、訴追されなくなるという制度です。

これが、科学捜査の進展や社会一般の人や被害者側の感情を考慮し、刑事訴訟法が改正され、現在一部の重大犯罪については公訴時効が廃止されています。

そのため、今回公訴時効完成しないまま、容疑者が100歳を迎えることになったのです。

人間の寿命を考えると100歳を超えては生きていないだろうという判断なのだと思います。

民法上も行方がわからない人について、失踪宣告や死亡擬制という制度があるので、刑事事件についても似たような処理は必要になると思います。

ただ、不思議に思うことがあります。

仮に国内で逃げ回っていた場合、捕まらないということはありえないことではないと思いますが、死亡してわからないことがあるのかどうかということです。

もちろん、周りの人は逃亡先で、その人が亡くなれば認識していると思うので、亡くなった事自体はわかっていると思いますが、役所などに届け出ようと思ったら偽名なのでどこの誰だかわからないという状態以外考えにくいのです。

どこの誰だかわからない場合、調べようがないのかもしれませんが、年齢だけでもわかれば、同年代の人で生存者はどんどん減っていくはずなので、最後まで死亡届が出ていない人ということで特定できそうな気もします。

ただ偽名を使っている場合、正確な年齢もわからないということなのもしれません。

あるいは身元不明者が多すぎるのかもしれません。

最後に、この記事はエイプリルフールの嘘ではありません。

念のため。