昨日はキノコの研究、今日は魚の研究の記事です。

富山大学とアクア・トトぎふ水族館の共同研究で魚にも右利き、左利きの違いがあるという研究結果が発表されています。

手の無い魚でどのように右利き、左利きを区別するかというと、獲物をどちらから襲うかという基準で区別しています。

実験ではアフリカの魚が使われましたが、気性が荒い魚であるため共食いも起こり、実験用の魚を生育することから始めなければなりませんでした。

親となる魚の「利き」のペアから生まれた子供を観察することにより、右利き、左利きに遺伝的な要素があることがわかりました。

子供となる魚が親の「利き」の影響を受けて捕食を行うことがわかったのです。

これに加え、成魚になってからと、幼魚や若魚のうちに捕食を行わせた実験結果から、若いうちに捕食を行う過程で「利き」が獲得されていくことがわかりました。

条件の親から生まれても、成魚(12ヶ月)に比べ若魚(8ヶ月)は初めて捕食を行っても、若魚の方が、1.5倍ほど捕食の成功率が高かったのです。

つまり「利き」があるということだけでなく、それが遺伝的要素を含むが生育の過程で獲得される性質のものであることがわかりました。

更に、若いうちに上手く「利き」を獲得できた魚の方が、上手く餌を捕れることがわかったのです。

ただ、結果を聞くと人間の中での、様々な技術の習得と似ていなくもありません。

魚にもあるのだということが意外ではあります。

ただ生きているわけではないのです。