「タダほど高いものはない」とう諺どおりのような事件がありました。

北海道の余市市で「脚立を盗まれ、近くの物置から鉄クズをトラックに載せている人間がいる」という通報がありました。

警察官が駆けつけ、古物商の男性に事情を聞いたところ、近くに住む人からもらったと証言しました。

通報した男性は「近くに住んでいる人はいない」と警察官に言ったため、警察官は現場にいた古物商の男性を現行犯逮捕しました。

ところが、その後近くに住んでいるという男性が見つかり、古物商の男性に水道管などをあげたと証言したのです。

この後、通報した男性は「脚立を運んでいたのは見なかったかもしれない」と説明を変えました。

結局、誤認逮捕ということで警察の責任になってしまいました。

古物商の男性からすれば、「タダほど高いものはない」という諺どおりの結果となりましたが、事情を聞くと警察にとってはいい迷惑としか言いようがありません。

職務上、無実の人を逮捕してしまったので言い訳できませんが、事情を知れば気の毒としか言いようがありません。

通報した男性も古物商の男性をハメようなどという気はなかったのだと思いますが、人を疑うにはそれなりの根拠がなければならないという良い事例かもしれません。

ただ、緊急を要する場合もあると思うので、とりあえず通報してから警察官立ち会いの元で確認することが必要になる場合もあると思います。

今回の場合もこの段階で譲渡があったかなかったかを確認してから逮捕すべきでした。

しかし、都市部でないことも考えると、近くの男性から周辺に住んでいる人はいないと言われれば、そうなのだろうと思うのも無理はありません。