現在、裁判所のホームページでは判例や裁判例が公開されています。
検索もできるようになっています。
しかし、公開されているのは、一部ですべての裁判が検索できるわけではありません。
実際、判決があった事件を検索してみると出て来ないなどということもあります。
裁判では個人名なども出てくるため、そのまま掲載するわけにもいかず人の手によって修正が加えられています。
公開されているのは裁判全体の数%だと言われています。
これを公的機関で一括管理し、すべての裁判を公開していくということが検討されています。
裁判情報の中の個人名などはAIにより伏せるということが技術的に可能になってきているのです。
このような方法により、すべての裁判を公開できる可能性が出てきました。
裁判例をビッグデータとして活用していく動きが出始めたのです。
ちなみに憲法で保障されている裁判の公開は法廷の公開を意味しますので、データを公開しなければならないものではありませんが、今検討されている制度は裁判の公開に資するものであるということが出来ます。
裁判例が簡単に検索できるようになると、紛争の予防、裁判、学習など様々なことに役立つと思います。
民事裁判のオンライン化が進められる時期と重なりますので、裁判情報が電子化され、ウェブ上で公開する制度を検討するにはちょうどよい時期ということができそうです。
何より、裁判所自身の裁判例調査に活用できるのではないかと思います。
現場の意見を反映した、使いやすいものになっていくことに期待したいと思います。
裁判例がビッグデータ化へ
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