法務大臣の発言が波紋を呼んでいます。
葉梨法務大臣から「法務大臣の仕事は、死刑のはんこを押す地味な役職」という発言があったようなのです。
一部マスコミでは「はんこを押すだけ」と誇張されて報道されている部分もあるようです。
発言内容も取り方による部分もあると思いますが、大臣の発言ということで、重く受け取られても仕方ないと思います。
死刑という人の命にかかわる内容なので、不用意かなと思います。
法務大臣に回って来るのは死刑が確実である事件であるということが言われています。
しかし、比較的現在に近い死刑の執行でも、冤罪ではなかったかと疑われている事件がありました。
冤罪が疑われている事件の関係者からすれば、法務大臣がこれでは絶望的という意見を抱いてしまうと思います。
ただ法務大臣は、はんこを押さざるをえないので、事務的な仕事という部分はあると思います。
この仕事については、法務大臣になったけれども、自分の在任中は死刑のはんこを押したくないという理由で、死刑の執行が少なかった大臣の時も過去にはあったと思います。
葉梨法務大臣はこのような考えの持ち主ではないようですが、法務大臣になる人は、個人的には死刑に反対でも、賛成でも良いと思いますが、死刑のはんこを押せないなら、法務大臣になってはいけないと思っています。
私は決して死刑に大賛成というわけではないのですが、現行法で死刑という制度がある以上、法務大臣ははんこを押すべきなのだと思います。
そうでないと裁判以外で2度裁いていることになるからです。
そのうえで、現行の刑事司法制度の不備や人道的な立場から死刑に反対であるなら、法改正を進める他ありません。