これまで、物理については、日本人のノーベル物理学賞を受賞した人の成果を元に解説してきました。
細かく分けると分野の異なる物理学でも、受賞者どうしの研究成果に思った以上の関連性があるように思えたからです。
実際には、外国人研究者の研究成果も踏まえた上で研究がなされているので、研究者の国籍にこだわる必要はないのですが、ナショナリズムをくすぐられる部分はありますし、日本人研究者どうしの協力関係など、優秀な才能同士のつながりも知ってほしいと考えたため、このようなまとめ方になりました。
これを踏まえ、不定期になりますが、外国人研究者の研究成果も紹介したり、日本人研究者の研究内容をもう少し詳しく紹介していきたいと思います。
物理を勉強している過程で、勉強することがきつくなってくる時期があります。
身の回りの物理現象で理解しにくい内容が出てくる頃です。
例えば、波がうねりであることはわかりますが、振動であり、その周波数がラジアンという角度で表されると説明されると、だんだん理解が怪しくなってきます。
物理では、このように日常の感覚から離れた現象も取り扱わなくてはなりません。
日常生活で理解できる物理現象から、日常感覚では理解しにくい物理現象へと踏み込んでいけるかが新たな理解が得られるかどうかのカギになりそうです。
日常生活では理解しがたいことが、身の回りの物理現象を上手く説明してくれるということはままあることです。
この理解し難さとどう向き合うかということを物理は教えてくれます。
次回、理解しがたさの代表例とも言えそうな量子論の話から始めたいと思います。