最悪と思えるアメリカ(U.S.A)と中国(中華人民共和国)の関係ですが、水面下で、両国とも自国のメリットを考えて歩み寄る道を探っているようです。

根拠の1つは台湾問題です。

台湾統合への意欲を見せる中国に対し、対中関係の悪いアメリカにとっては台湾を独立国と認める要素は色々あるわけです。

にも関わらず、バイデン大統領は、最近1つの中国という立場を改めて表明しています。

台湾の新総統、頼清徳はアメリカの大学も出ていますが、親米的ではないため、アメリカは少し中国にすり寄ったことになります。

一方中国も、国内経済の悪化が伝えられているだけに、アメリカとの関係を、少なくとも経済については維持しておくことが必要です。

カリフォルニア州サンディエゴの動物園から、既に返還期限を迎えたパンダが返還されていて、昨年も首都ワシントンから3頭のパンダが返還されていました。

米中関係は悪化の一途を辿っているかと思われましたが、昨年の習近平氏のアメリカ訪問により、状況が変わりました。

中国の農業視察団に随行して、アメリカにホームステイした経験のある習近平氏は、アメリカを訪問することで、何か思い出すこともあったのかもしれません。

今回、カリフォルニア州サンディエゴの動物園に中国から2頭のパンダが、新たに貸し出されることになりました。

日中関係においてもそうですが、パンダは立派な外交官として機能しています。

中国がパンダを貸してくれているうちは、関係を維持したいというサインを出していると思って、ほぼ間違いありません。