美容室の倒産が増えているのだそうです。
円安になり、輸入品を多く取り扱う商売では、売上を圧迫するのはわかります。
例えば、殆どを輸入に頼っている小麦粉を使うパン業界などの経営が苦しくなるのはわかります。
しかし、美容室が極端に輸入品の影響を受ける業界であるようには思えません。
確かに使っているものが国内製造できるものだけかと言われると、輸入品も多いのだろうということは想像できます。
ただそれは、美容室に限ったことではないと思うのです。
ではなぜ倒産が増えているのかと言われれば、やはり新型コロナウィルスの影響が大きいのだと思います。
新型コロナウィルスによる規制が強い時に脚足が遠のいてしまったことも一因になっていると思います。
ただ、髪を切らなくなるという人はあまりいないと思うので、他の業態に流れているということも考えられます。
もう1つの理由は、コロナによる規制によってお客さんが減った時、経営支援のためにゼロゼロ融資(無利子、無担保の融資)が行われていましたが、その返済が始まっているのだと思います。
加えて、他業界でも営業が本格的に再開し、人手不足に陥っています。
人手不足はコロナと関係なさそうですが、実際は関係していると思います。
コロナにより自宅待機の時間が増えると、今後の人生設計などについて考える時間が増えます。
加えて、対人業務で、お客さんが来店できない状態での営業への不安が高まったことから、雇われていた人は転職を考えた人も多かったのではないかと思います。
店舗経営者は簡単に店を畳んで転職という選択はしにくいと思いますので、店は残ったが、人は減っているという状態が起こります。
元々、参入者が多かった業界であることに加え、人件費の高騰や、電気水道のコスト上昇、コロナ下での借金の返済などが重なり、このタイミングで倒産が増えているのではないかと思います。