パリオリンピックが近づいています。

オリンピックに限らず、スポーツ競技の現場では、赤外線カメラを使った盗撮が問題になっています。

水泳の水着など薄手のユニフォームの選手を赤外線カメラで盗撮すると透けて見えてしまうのです。

この盗撮を防ぐ水着を日本のスポーツ用品メーカーのミズノが開発しました。

もともと盗撮防止用の水着を開発しようとしてできたものではないのだそうです。

盗撮防止用の水着の開発も行っていましたが、競技のために薄くしたり、水の抵抗を低くしたりする必要のある水着の生地では、盗撮対策を施すことは、水着の機能を低下させることにつながってしまうのだそうです。

そのため盗撮防止水着の開発はうまくいっていませんでした。

これとは別にミズノでは速乾性のある生地の開発を進めていました。

速乾性を求めた生地を開発する中で、特殊な鉱物を糸に練りこんだところ、この糸で織った生地が赤外線を吸収することが分かったのです。

赤外線カメラは赤外線を感知して撮影するため、生地が赤外線を吸収すると撮影が困難になります。

こうして出来上がったのが盗撮防止水着です。

多くの選手にとってはとても役に立つ製品だと思います。

盗撮に困っていた大会関係者や選手にとっては、金メダル級の水着といってよいでしょう。

ただ、スポーツ選手の中には、鍛え上げた肉体美を見せたいのかヌードを披露する選手がたまにいます。

そういう選手の場合、盗撮防止水着は役に立っているといえるんでしょうか….。