日本原子力研究開発機構(JAEA)などが、半永久電源の開発を進めていることがわかりました。

開発には部分的に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)も加わるようです。

放射性同位元素を発熱させ、熱電交換デバイスと組み合わせて半永久電源にするというものです。

過酷な環境の宇宙で発電できるシステムであるとも言えますし、過酷な環境の宇宙だからこそ、探査などで半永久電源が望まれるとも言えます。

放射性同位元素としては、アメリシウムが使われることになりそうです。

アメリシウムは放射性レベルが高いため、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物と同様の問題が生じえます。

そのため、地球上では、利用できる場所が限られます。

宇宙、特に月などの過酷な環境下であれば、もともと人間が生身では生存できないため、気にしなくてもよさそうですが、ただ月は、どこの国のものでもないため、勝手に月で運用するわけにもいかないのではないかと思います。

月同様の、過酷な環境下でも、電気を供給できるうえ、長期間メンテナンスしなくても大丈夫なシステムなので開発への期待が高まっています。

現在は100年ほどメンテナンスしなくても作動するシステムの開発を目指しているようですが、人間が作るものなので故障ということも考えられます。

人間が、生身では生存できない環境下で故障した場合、一体誰が直しに行くのかという問題も出てきます。

個人的にはその場合は、故障を直すより、新たなシステムを設置するという方法の方が現実的な気がします。

その場合も、近くまで人間が行く必要はありそうですので、やはり高レベル放射性物質の有効利用というのも簡単にはいかないのではないかと思います。

月が駄目でも、月と同様の軌道で回る人工衛星に搭載するなどの方法も考えられます。

その場合も、今度は事故により、地球に落ちてくるとなった場合、地球上が大混乱になるのではないかと思います。

結局、安易に危険な物質による開発を進めると、いつか「何らかのゴジラ」を生んでしまうのではないかと思います。

安全性と事故による危険回避の方法もセットで開発すべきなのだと思います。