JICA(国際協力機構)が、第9回アフリカ開発会議(TICAD9)で、JICAアフリカ・ホームタウン構想を発表していました。

ホームタウン関係にあるアフリカの国民に、特別なビザ(在留資格)が発給されるといったデマや、アフリカの難民や移民が押し寄せるといったデマが広がっていました。

自治体には問い合わせの電話や、抗議の電話が殺到していました。

各自治体は、誤情報であることをマスコミなどを通じて発表し、火消しに躍起になっていましたが、収まる気配を見せず、今月に入ってJICAが正式に、JICAアフリカ・ホームタウン構想の撤回を発表していました。

前回の参議院議員選挙の際も、日本人ファーストということが強調され、日本社会は、かなり右傾化の傾向がみられています。

実際、身の回りにも外国人が増えてきて、危機感が高まっているのだと思います。

特別なビザの発給などはないにもかかわらず、ホームタウン構想は撤回されました。

おそらく、アフリカの特定の国に優遇などがなくても、ホームタウン関係になることで外国人が増えることや、どのような形であれ税金が使われることに抵抗があるのだと思います。

それほど、外国人に対して、警戒する人が増えているということでしょう。

外国人のような感覚の日本人も増えていますが、やはり文化的な背景が異なる実際の外国人が増え過ぎるというのにも違和感があります。

それに加え、日本人として国の施策や行政サービスの提供について、国民の満足が得られていないことの現れなのかもしれません。

人手不足から中途半端な外国人の受け入れをするなら、きちんとした受け入れ体制が整えられる数の外国人を受け入れるような制度にしないと国際協調どころか、人権問題が生じるだけになってしまいます。