大阪大学の特任教授坂口志文さんが、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
まずは、「おめでとうございます」とお祝いの言葉を述べたいと思います。
今回、坂口先生は、免疫に関する制御T細胞についての研究が、受賞の理由となっています。
受賞の記者会見で、隣に座った、奥さんを坂口先生は同志と呼んでいます。
坂口先生の家庭の変わったところは、奥さんが研究を支えていたということです。
他の家庭のように日常生活をサポートしていたという意味だけではなく、奥さんの教子(のりこ)さんも大阪大学の招聘教員で、もともとは医師なのです。
そのため、坂口先生の研究自体も手伝っていたようです。
制御T細胞については、このブログでも以前、「炎症のコントロールが解明のカギか」という記事の中で書いています。
その記事の中では、同じ大阪大学の審良(あきら)特任教授のリグネース1について書いているのですが、今回ノーベル賞を受賞した坂口先生を、大阪大学の免疫学フロンティアセンターに招聘したのが、審良先生です。
審良先生自身もノーベル賞の候補と言われていましたが、受賞には至っていません。
しかし、今後リグネース1を制御することにより制御T細胞を活性化させる治療薬や治療法が開発された場合、審良先生も再びノーベル賞の候補になる可能性もあります。
免疫や炎症反応は、さまざまな病気にかかわっていると考えられますので、これからもお2人の活躍に期待したいと思います。
その他、今回の受賞理由となったのは、制御T細胞についての研究ですが、アニメ「はたらく細胞」で制御T細胞のキャラクターの声を担当した声優さんが、インタビューを受けていたのも、他の研究ではあまりないことではないかと思います。
受賞を喜ぶだけでなく、免疫の過剰反応による病気に悩む人からの期待の声が大きいというのも、今回の受賞の特徴ではないかと思います。