学生さんや行政書士資格を取得しているサラリーマンの方で行政書士資格と就職について興味のある方もいらっしゃると思いますので、これについて書いてみたいと思います。

まず、学生さんの場合ですが、在学中に資格を取得するのはとてもよいと思います。
時間が取れる時期ですし、仕事に対する興味も広がると思いますし、行政書士資格に限らず、勉強して何か形に残しておくのはよいと思います。
注意が必要なのは、行政書士資格を取得していると就職が決まりやすいということはあまりないと思います。
これまでは、独立できる資格を持っていると採用しても、何か不満があるとすぐ辞めて独立してしまうのではないかと思われることが多かったのではないでしょうか。
このあたりは、これから少しずつ変化するかもしれません。
企業が正規雇用で人を抱えきれなくなってきているからです。
副業を正式に認める会社さえ出てきています。
ですから、これからはもしかすると独立できる資格を持っている人の方が、将来辞めてもらいたい時に都合がよいということで採用されるように変化するかもしれません。
ただ、これはもう少し先の話かなとも思います。

次に、サラリーマンの方ですが、上に書いたのと同じようなことがあてはまります。
企業が正規雇用の人間を抱えきれなくなってきているので、資格を取得しておくのはよいかもしれません。
AIによって仕事が減っていくことが予想される以上これまでの経験を活かせる仕事が存在するかどうかわからないからです。
ただし、士業もまたAIで淘汰されるのではないかと言われていることは頭においてください。
サラリーマンの方への注意は、勉強していることを職場の人に話すかどうかです。
これは、仕事や職場にもよると思います。
法律関係の仕事に関わっている方や、職場が資格取得を奨励している会社では、職場の人に勉強していることを公言してもよいと思います。
それ以外の方は、職場で話題にするのをあまりおすすめしません。
自分の仕事に一生懸命取り組んでいないと評価されかねませんし、独立の準備をしているのではないかと思われかねないからです。

最後に、行政書士としての就職先ですが、現在は行政書士法人などで雇われて働くという働き方やいきなり独立というのが主流だと思います。
行政書士の場合、補助者などを経験しようと思ってもあまり求人はありません。
他士業に比べ修業の場が少ないのです。