ホームページで記述の薄い人的会社について詳しく書きます。
なぜ人的会社と呼ばれるかは、物的会社と比較するのがよいと思います。

物的会社の代表である株式会社は、株式を発行し拠出された財産が債権者の回収の対象となります。
株式会社に法人格がある以上、債権者は経営者個人や株主の個人財産から債権を回収することはできません。
「取り立てが厳しい」と聞いたことあるぞという方もいらっしゃると思いますが、これは金融機関が融資する際に、経営者の個人財産も担保に取ることが多いからです。
株式会社の出資者は自分の出資のみを諦めれば、個人的に他の財産を差し押さえられたりすることはないのです。このことを株主の有限責任と言います。
株式会社は会社財産のみが債権者の回収の対象となるので物的会社と呼ばれます。

これに対し人的会社=合名会社や合資会社では無限責任社員が存在します。
ここでいう「社員」は、会社の従業員ということではなく出資者と考えてください。
人的会社の社員は会社にいくら財産があるかにかかわらず、債権全額について個人的にも責任を負うので無限責任社員と呼ばれます。
合名会社は無限責任社員のみが存在し、合資会社は無限責任社員と有限責任社員が存在します。
物的会社の1つである合同会社と人的会社である合名会社、合資会社の3つを持分会社と言います。出資の単位が株式ではなく持分だからです。

○○ホールディングスと呼ばれるのは、会社です。
こちらは、グループ会社を統括するために設立されるものなので会社法上の分類ではありません。
言葉は似ていますが、別物なので説明を読むときは注意しましょう。