野坂昭如氏の著作「火垂るの墓」にも登場した佐久間式ドロップスを販売していた佐久間製菓が今年廃業してしまいました。
会社は東京(豊島区)にありましたが、物語の舞台は兵庫県です。
懐かしいお菓子が消えて行くことに時代の流れを感じます。
しょちゅう食べていたかと言われると、そうではないのですが、無くなると寂しい気はします。
社名も商品も似ていますが、サクマ製菓(目黒区)のサクマドロップスは営業も生産も継続しているようです。
関西については、良いニュースもあります。
阪神タイガースの優勝(アレ)です。
それに伴い、人気が再燃しているのがパインアメです。
阪神の岡田監督が試合中にパインアメを食べていることで注目されていました。
消費者の元に残されていたパインアメの古い缶が、メーカーであるパイン社に里帰りし、今年復刻版も発売されました。
関西でアメといえば、大阪のおばちゃんです。
大阪のおばちゃんは「アメちゃん」をくれるというイメージです。
以前行われた調査によると、大阪のおばちゃんは、それほどアメを食べないのだそうです。
人にあげるためにわざわざ買っているようです。
モースの「贈与論」を持ち出すまでもなく、人にあげることに意味があるのかもしれません。
商人の街で育ったおばちゃん達は、生活の中でその重要性を感じ取ってきたのかもしれません。
貨幣経済だけでなく、交換自体にも経済回復のヒントがありそうです。
大阪・関西万博を控えているのに、あまり良いニュースがありませんでしたが関西が盛り上がるのには絶好のタイミングです。
アメと阪神の「アレ」で関西経済圏が活気づくことに期待したいと思います。